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2006年4月 1日 (土)

小学生が書いた短説(短い物語)

   不吉な桜
 
       
西山 義人(小学六年生)
 
 桜の花びらがまた一枚舞い降りた。
 ふと、うしろを見るとカップルがわかれた。
 そう、この桜の花びらがおちると、カップ
ルがわかれる。
 不吉な桜である。
 だが、この花びらを三枚とると願いがかな
う、という伝説がある。
 それを使って、あいつと話すきかいを増や
そうとした。
 
 次の日、学校に行った。
 廊下を走った。
 そして六年プレイルームを通りかかった時、
偶然目にしたのは、あいつだった。
 耳をすますと、引越しの話だった。
 あいつは三日後引越すらしい。
 足どりが重くなった。
 
 三日後、あいつを乗せた車と引越しのトラ
ックが走り去った。
 その時、不吉な桜の花びらが目の前を通っ
た。
 それは、この初恋の終わりを、示している
のだろう。

〔執筆:平成18年(2006)4月1日・東北新幹線上りMAXやまびこ号車中にて(帰宅後補筆完成)/短説一歩手前〕
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コメント

こんばんは、義人君。読みましたよ。
「小学生短説」。いや~、成長したんですね。
このオジサンとは、一回会っているんですよ。
芦原オジサンのお宅で、君はウルトラマンの
きぐるみ(?)を着て、スペシューム光線を
私にみまってくれました。
私が抱き上げたら、「キック~!」と叫んで
一番の人気者でしたね。3~4歳だったのかな~。
その後オジサンには、孫ができ、その子ももう5歳。
義人君、またあいたいな。私の孫娘にも、会ってください。
短説、期待してますよ。オジサンも頑張って書くからね。
よかったよ、「不吉な桜」。それでは、また。

投稿: 秋葉信雄 | 2006年4月 2日 (日) 18:23

義人君また大人になったようですね!

さて、小川和佑先生の記事が 4月7日(金) 朝日新聞 夕刊 に載るそうです。

すでに街では桜吹雪でピンクの絨毯が敷かれ、さらに小川先生の記事も読める、
楽しいさくら週間になりました・・・・ネ。

また今度、義人君がどんな短説を書くようになるかと・・・
楽しみに待っていますョ~!!

投稿: Youzo | 2006年4月 4日 (火) 02:13

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