短説案内

2010年12月 1日 (水)

短説の新しいサイト

 短説のそんな状況にもかかわらず、この期に及んでというか、遅ればせながらというか、いやだからこそ、勇気が湧いてくるというか、ともかく、思いもしないところで、短説がらみのサイトが誕生していた。
 森田カオル氏の『鶏肋亭』である。メインはもちろん小説なのだろうが、短説も二本柱になっていて(というか、そもそもそういうサイト自体ふつうにはないのだ)、22篇もの短説が連作として一挙に掲載されている。
 個々の作品の評価や「グランアルカナ」という総題の意味や是非は別にして、野心的な作品であることには間違いない。今後の展開が楽しみである。

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2010年11月29日 (月)

短説はいま何処に

 短説の公式サイトを半年ぶりに更新した。「短説の歩み」は2008年6月まででストップしていたが、その後の記事を追加した。その後はネガティブな記事しかない。「座会案内」も訂正せざるを得なくなった。
 この四年近くの間に、短説の重要な同人三名が亡くなった。座会も二つ解散し、ML座会も事実上閉鎖状態(システムは稼働しているが)。月刊『短説』が休刊になって一年半が経つ。それに代わって、今年一月から五月までは、各座会の「回覧雑誌」が送られてきていた。それも2クールで途絶えた。
 いや、途絶えたわけではなく、それに対して何も反応しなかった私に見切りをつけて送付をやめただけなのか。それならそれでいいのだが、四月以降、短説の活動がまるで見えてこない。そもそも芦原さんやすださんはお元気なのか。
 九月に、柏市のれいたく朗読グループの方から、10月2日に「短」に挑戦と題して短説の朗読会を行なうのだが、芦原さんに連絡が取れないと問い合わせがあり、私を経由して連絡が取れたということがあった。その後、その案内状が芦原さんからも回送されてきた。ということは、芦原さんは一応お元気なのだろう。
 きょう、仕事が休みで昼頃から公式サイトを更新した。そして、今年はじめに送られてきていた「回覧雑誌」に初めて目を通した。実は送られてきた当初、なぜこんなことになってしまったのか呆れていたのだ。でも、短説の会では仕方ないのだと思った。それだけ皆さん高齢なのだ。
 旧短説サイトのso-netに新たな構想でホームページをアップするという話も、話だけで一向に進んでいないようだ。公式サイトも旧URLがサーバーの都合で消滅した。すでに別のサーバーに乗り換えているのでサイトが消えてしまったわけではないのだが、公式サイトへのリンクが修正されていないと、消えてしまったかのような誤解を与えるだろう。しかし、そもそも短説の会の誰が公式サイトを丹念に見ているだろう。皆無に近いのではないか。
 
 ともかく、何か途轍もない時間が流れ去ってしまったのだ。それらがすべて無為に流れ去ったわけではないにしろ、時間だけは取り返すことはできないのだ。人は時間を失うためだけに生きているようなものなのかもしれない。
 何が残念って、それに何ほども竿を挿せない自分が……。

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2009年11月 9日 (月)

〈短説の会〉公式サイト移転

 11月5日から6日にかけて、〈短説の会〉公式サイトのサーバーとして、Lycos Japan/Tripodから引き続き利用してきたinfoseek/iswebのホームページの仕様が変わり(最上部に余計な検索バーが追加された)、Internet Explorer 8で閲覧すると、レイアウトがとんでもなく崩れることになりました。Firefoxではこの現象は見られませんが、当サイトに限ったことではないようです。
 それで、急遽サーバーを乗り換えました。当面は併存させますのでどちらでも構いませんが、レイアウトが崩れるようなら、↓でご覧ください。
〈短説の会〉Official Web Site
移転先URL:http://tansetsu.aikotoba.jp/

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2009年10月21日 (水)

「短説」休刊のお知らせ

(遅ればせながら、重大な発表をブログにもアップします)
 
■雑誌としての体裁を整えた月刊『短説』は、昭和62年(1987)2月に行われた座会の「作品綴り」を冊子にまとめ、3月号と表示したのに始まります。その際、第1回から17回までの座会の各「作品綴り」と、それとは別に発行した季刊『短説』2冊をあわせて、通巻20号としました。以後月刊化したのが今日の月刊『短説』でした。
■以来、22年間、発行が大幅に遅れたり、合併号になることはあっても、休むことなく発行し続けてきました。その時々に応じて、同人の何人かが編集や校正に加わったり、平成15年の7月号以降は数人の同人による編集担当制度を導入してきましたが、発刊以来常に最終的な編集作業は芦原修二氏の双肩にかかっていました。それどころか、発送等の雑務まで一手に。
■その限界についに突き当りました。芦原修二氏の健康上の問題です。平成21年7月21日付けで、芦原修二氏より全会員に向けて、短説の会として印刷物制作の中止が発表されました。現時点で月刊『短説』は、平成21年3月号(通巻281号)でその発行がストップしています。(4月号はゲラ刷りまで完成。6月号の年鑑特集号も編集作業は進んでいましたが……)
■しかし、もともと月刊『短説』は、座会(それも東京座会)の「作品綴り」でした。各人から提出されるB5版一枚一枚の束。それに三位選と座会要約。たとえ雑誌の形はしていなくとも、現在も存続している各座会の毎月の「作品綴り」がある限り、それで良しとも考えられます。時代も変わり、現在ではインターネットというツールもあります。むしろ原点に戻ったと思えば。

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2009年1月 1日 (木)

短説の24年目を迎えて

 あけましておめでとうございます
 
 昨年内にもうひとふたつ何がしか記事を投稿しようと思っていたのに、結局手付かずのまま年を越してしまいました。
  
Ts2a0739 年の瀬も迫った29日に、ようやく月刊『短説』の11月号が届きました。昨年前半まではそこそこだったのが、後半になって発行ペースが遅れがちになっていました。今号に関しては、本部の作業が遅れたのではなく、編集の遅れが原因です。つまり僕のせいなのですが、今回の11月号は異例の編集になっていて、僕の「推敲(ならびに校正)について」という批評が、作品を押しのけ作品欄よりも多くのページを割いています。
 年末に皆様のところに届いて、一体どういう風に読まれたことでしょうか。(ということを、ここで言ってもまったくと言っていいほど通じていないのでしょうが)。
 
 Hikari_nengah21 その批評のもとになったメールは、ML座会を通じて藤代座会に配布され、そこそこの反響を得、藤代ではそれをもとにちょっとした勉強会というか話し合いがもたれたとのことですが、その模様はどんな風だったのでしょうか。気になります。
 今回、藤代に送ったメールをもとに二回稿を改め、全会員向けに思い切って雑誌に一挙掲載したわけですが、どうなんでしょうか。各人それぞれの心に響いたでしょうか。もちろん、そんなことを書いた自分自身への自戒も含まれているのは言うまでもありませんが、各々自分自身のこととして読んでいただけたでしょうか。
 
 短説の新しい年に向けて、雑誌が年の瀬に届いたのはちょうどいいタイミングだったのかもしれません。そういう期待を込めて年頭のご挨拶にかえさせていただきます。

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2008年9月 7日 (日)

短説のWEB公開作品を再検討

 短説の公式サイトにアップしている(またその予定の)作品リストを、エクセルの表に整理してみた。現在、公式サイトには芦原修二氏の作品を除いて、平成18年までに発表された全100作品が公開されている。
 年代にややばらつきがあるので当初の編集方針を見直し、100作の区切りを、昭和60年9月から平成17年8月まで、西暦で言えば1985年~2005年までの、満20年間とし、つまり現行よりこの期間の作品を8作追加することにした。
 また、今まで、このブログでは、短説の会に現役で参加しているかそれに準ずる同人・会員の作品のみに限定してきたが、それも見直し、公式サイトにアップしている往年の傑作もいくつか紹介していこうと思う。
 別にネタが尽きたわけではない。毎月『短説』の月刊誌に掲載される作品だけでも、少ない時で13~15作、現在は19作までその枠が拡大されている。それらをすべてネット上でも公開すれば、三日に一度アップしても追い付かない。
 古い作品も入れようというのは、要はバランスとバラエティ。

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2007年6月26日 (火)

短説年鑑/平成18年(2006)の代表作

 本年度の〈年鑑特集号〉は、すだ・芦原・西山の共同編集により、予定通り6月号とし、実際の刊行・配布も6月中に完了することができました。(めでたしめでたし)
 なお、本誌の最終ページに囲みとして、以下の文が挿入されています。了とされたい。
--------------------------------------
 平成十八年度年鑑編集指針
 
 当年度年鑑は、その全体と他選集ならびに評論の編集をすだとしお同人が担当し、自選集を西山正義同人が担当し、最後のまとめは芦原修二がおこなった。
 制作に要する費用は、従前通り同人費、会費、自選作品の実費負担金によってまかなわれる。よって、当年度内に活躍していても、死亡等による以外の理由で退会し、当年鑑の制作経費の負担に責任を持たなくなった人の作品は、自動的に削除し、関係する評論も削除した。
 今回この点を厳密にとりはからった責任はまとめを担当した芦原にある。これまで、ともすれば情を重んじ、その点の処遇が緩やかだったのを反省するからである。
 会の運営に思いを致さない人の作品は、その作品自体にも責任を放棄している点があると考え、そう判断しての決断である。
 ご了解願いたい。
  平成十九年五月   芦原 修二
--------------------------------------
 
 さて、恒例の年間三位選はどうなったのか。
 
■2006年の代表作・他選集・点盛り表■
〈作品別集計〉
(天)コトノハ/すだとしお(4+6+4+4+3+4)=25点
(地)豚   /西山 正義(1+1+1+2+3)=8点
(人)赤とんぼ/道野 重信(3+4)=7点
(我)縄のれん/森林 敦子(1+2+3)=6点
(我)ラジオ /向山 葉子(3+3)=6点
 
(次点)
・少女    /芦原 修二
・蔦の葉の血しぶき色や袈裟御前/喜多村蔦枝
・右手    /日向みなみ
 
〈個人別集計〉
(天)すだとしお(35点)
(地)芦原 修二(14点)
(人)道野 重信/神渡川雪彦(12点)
(我)喜多村蔦枝(9点)
(我)西山 正義(9点) 
 
(次点)
・森林 敦子(6点)
・向山 葉子(6点)
・日向みなみ(5点)

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2007年4月 1日 (日)

インターネット版『短説百葉集』完成!

 WEB版『短説』編集長の西山です。四月になりました。
 以下の文と一覧は、今度の年鑑特集号の見開き2頁をもらって掲載するのを想定していますので、そのまま使えるよう20字詰めになっています。
 東京は先週の日曜は雨。今日は絶好のお花見日和でしたが、僕はそれどころではなく、ソフトボールの春季大会が開幕。今年からチームを再編し、僕も地域のトップリーグでプレイすることになりました。四月いっぱいリーグ戦が続きますので、しばらく気持ちはそっちに行っちゃうことでしょう。
 本日、月刊『短説』四月号のゲラ刷り落手。これは早急に朱を入れます。以下の件、まずはMLのみなさんとインターネットが見られる方々にご報告いたします。
 
--------------------
 インターネット版『短説百葉集』完成!
 
 この度、短説の会・公式サイトに掲載して
いる(つまり、インターネット上に公開され
ている)作品が、芦原修二作品を別枠として、
ちょうど一〇〇作になりました。
 平成一五年の六月、すだとしお同人が短説
『百葉』を編纂しました。公式サイトはその
同じ月に西山が立ち上げたものですが、それ
から三年一〇か月、ここにWEB版『百葉』
が完成したという次第です。
 すだ版は、短説の歴史を俯瞰するという側
面もあり、最初期のものから、単行本時代の
『年鑑』を彩った招待作や、ゲスト参加など
も多く含まれています。
 対してネット版は、現役作家を中心に組ま
れているのが特徴です。もちろん短説の歴史
を踏まえ、すでに短説から離れている作家に
ついても、外せない作家やすだ版未収録でこ
れはと思うものは収録していますが、一作家
一作品に限りました。
 また、翻訳版があるものを優先的に掲載し
ましたので、大井正博氏によりフランス語に
訳された作品は、原作・翻訳ともに網羅され
ています。
 二つの『百葉』に収録された作家は、すだ
版六七名、ネット版七〇名、重複を除き、別
名を一人と数え、合計八五作家にのぼります。
いよいよ「百人一短説」も夢ではなくなって
きました。総収録作品は、重複を除き別枠の
芦原作品を含め一七五作。
 以下、発表年代順にネット版『百葉』の一
覧を掲げます。洩れているからといってがっ
かりしないでください。ここ最近の会員の中
にも注目されるべき作家が何人かいますが、
現時点では収録し得ませんでした。
 しかし、公開形式を見直すため、しばらく
サイト本編での更新はストップしますが、こ
れ以外の過去の秀作や最近会員になられた方
の作品は、引き続きブログ版のほうでアップ
していく予定です。
 なお、芦原作品は八作公開されていますの
で、合計一〇八。すなわち、いわゆる煩悩の
数と言われている数だけあり、「百葉集」と
いうより「短説煩悩集」といったほうがいい
かもしれません。
    (平成一九年四月一日・西山正義)
 
【○=単行本年鑑収載 ◎=月刊誌年鑑特集
号他選集選出 ☆=すだとしお版『百葉』収
録 F=フランス語訳併載 E=英訳併載】
 
 *昭和60年(1985)~昭和63年(1988)
1 症候群      ○☆  五十嵐正人
2 蝶むすび     ○☆   西山正義
3 誕生パーティー  ○  センナヨオコ
4 ポタポタ     ○☆   原  葵
5 something blue ○    河江伊久
6 コーヒーショップ ○    木口正志
 
 *平成元年(1989)~平成3年(1991)
7 トロッコ     ○   すだとしお
8 茂草鉄道     ○☆   向山葉子
9 少年       ○    福田政子
10 ホメオスターシス ○☆   森林敦子
11 柵を越えて    ○☆F  金子 敏
12 楽団       ○    秋葉信雄
 
 *平成4年(1992)~平成6年(1994)
13 迎え火      ○☆ 佐々木美千代
14 銭湯       ○    小林 稔
15 お戒壇めぐり   ○☆ 五十嵐まり子
16 黒曲       ○   美野里亜子
17 真夏の少年         大宮章義
18 秋霖        ☆  喜多村蔦枝
 
 *平成7年(1995)~平成8年(1996)
19 息子            栗原道子
20 ピンク鼻      ☆   錦織利仁
21 連凧            檜垣英行
22 ワッカノナゾトキ山 ☆   米岡元子
23 初めの一歩         館としお
24 八月の空に         村上友子
25 シズコ       ☆   寺山克枝 
 
 *平成9年(1997)
26 風に乗って    F    米岡元子
27 青春            小池ふさ
28 霧           秋野さくらこ
29 自転車の人    ◎☆  相生葉留実
30 三角クジ     ◎☆   糸井幸子
31 水車小屋         日向野フミ
 
 *平成10年(1998)
32 背後霊      ◎☆   岩谷政子
33 女ひとり     ◎☆   桂 千香
34 ミルクココア   ◎☆   小滝英史
35 ツチノエネヤ   ◎    吉田龍星
36 珠子       ◎    有森 望
37 十三分間     ◎    荒井 郁
 
 *平成11年(1999)
38 ニシノソラ    F   すだとしお
39 その女      ◎☆F 園田やよい
40 ヒキガエル    F    田中睦枝
41 ネタ釣り     ◎F   水南 森
42 盆まつり     ◎☆   向山葉子
43 三三九度     ◎    川上進也
44 鳩             福本加代
45 子供のいる家        綾部有時
46 と、作者は書いた。F    西山正義
 
 *平成12年(2000)
47 馬と夢とラッキョウと◎☆E 秋葉信雄
48 涙腺       F    小巻正子
49 傘        ◎☆   石川正子
50 カルガモ          船戸山光
51 握手       ◎    安村兆仙
52 ミミズ      ◎☆   関口十至
53 トカゲ      ◎    田中睦枝
54 トルソ      ◎   すだとしお
55 幸福       F    福本加代
 
 *平成13年(2001)
56 地球儀の夜         道野重信
57 立場       ◎☆   川嶋杏子
58 ホットケーキ   ◎☆F 古川身江子
59 生け花      ◎☆  喜多村蔦枝
60 あんちゃん    ◎F   石川正子
61 座席       ◎☆   大西頌子
62 平成十三年九月十二日、朝  向山葉子
 
 *平成14年(2002)
63 戒め       ◎☆F  新井幸美
64 鯉を釣る少年   ◎☆   道野重信
65 山釣り       ☆   根本洋江
66 道程       ◎☆F  吉田龍星
67 恐竜のタマゴ   ◎☆   小森千穂
 
 *平成15年(2003)
68 二丁目十三番地  F    岩谷政子
69 サンルーム    ◎☆   藤森深紅
70 夜泣き街道    F    道野重信
71 夜明けにララバイ ◎    秋葉信雄
72 かくれんぼ    ◎   古川身江子
73 蝉の羽立ち    ◎    水南 森
74 船        ◎F   見崎 漣
75 手打ちそば    F    木村郁男
76 利根川           伊藤 朗
 
 *平成16年(2004)
77 墓誌            太秦映子
78 鏡             宮 禮子
79 夢の中で         小野寺信子
80 視線       ◎   星子雄一郎 
81 うつくし     ◎    川嶋杏子
82 父             川上進也
83 ばあさんの庭      五十嵐まり子
84 やくせん          大越剛吉
 
 *平成17年(2005)
85 七化け           能美 清
86 順番            吉田龍星
87 川ぴたり         横山とよ子
88 深層海流          普川元寿
89 セキララ     ◎   喜多村蔦枝
90 玉        ◎    西山正義
91 ホットドッグ        桑井朋子
92 栗の花      ◎    岩谷政子
93 駅前広場          水南 森
 
 *平成18年(2006)
94 野田くん          川上千十
95 豚        E    西山正義
96 ポケット          西村 操
97 スリッパ        佐々木美千代
98 右手           日向みなみ
99 クラゲ          神渡川雪彦
100 雨            すだとしお
 
 *芦原修二作品
1 おんぶ行者       ○☆  1985
2 犬と少年と郵便夫    ○☆  1991
3 叔父          F   1996
4 四人ないし三人の彼等  E   1999
5 腕の中の猫       ◎   2000
6 丸い男         ◎   2003
7 山吹の花        ◎   2004
8 飛行機             2005
 
---------以上---------

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2006年11月23日 (木)

短説〈年鑑特集号〉について

 月刊『短説』12月号(のうち8月座会分)の編集を終え、さきほど芦原さんに入稿しました。
 以下、五十嵐正人同人からいただいたコメントに応えて、コメント欄ではなくあえて本欄に書き込みます。
 
 年鑑についてはご覧の通りです。他選集は、「年鑑」という意味では、記録的な側面だけでも意味のあるものだと思いますが、やはり自選集ですね。それと「三位選」への参加。
 今年で8回目ですが、年々減っています。会員数は増えてもいない代わりに減ってもいない。つまり、入れ替わってはいるのですが。ためしに数えてみました。
 99年(98年分)の35人から、2000年・21人、2001年・23人、2002年・18人、2003年・18人、2004年・13人、2005年・15人、そして今年も15人。特に今回は、荒井郁さん(通信座会)、道野重信さん(関西座会)を除くと、あとはすべて東京とMLのみです。
 そもそも、会員の間で月刊『短説』がどのようなポジションにあるのか。それは人それぞれでもいいと思いますが、他選はともかく、自選集は「作品発表の機会」でもあるわけだから、「総見」的に盛り上がってほしいと思うのは僕だけなのでしょうか。
 自選は有料ですが、自分たちで雑誌を出すことを思えば極めて安いもので、編集の手間がかかるわけでもなし、月刊誌でボツにされた作品を直して、ボツにした編集者をぎゃふんと言わせればいいじゃないか。いやそこまででなくても、昨年一年間に書いた自作で、出来不出来はともかく、個人的に愛着のある作品をみんなに読んでもらおうという気にならないのか。
 短説は、なにも〈短説の会〉に属していなくても書けるものです。最近ではブログなんていう手軽なものもあり、〈短説の会〉の座会にも出ず、個人的にウェブ上で発表することも可能です。実際そうした人もいますが、そして、それだけでいいと思うなら、それはそれでいいのですが……。
 短説は、座会に出て、批評や意見を聞いて、全面的に改稿したり、あっちこっち直したり、つまり推敲によって作品を磨くことが何よりも大事だと思うのだが。それはつまり他ならぬ自分と自分の作品のためだ。
 座会がまずその最初の機会だとすれば、雑誌はその次の機会です。雑誌発表作というのは、その時点での最終稿ではあるが、さらに直される可能性があっていいものです。
 これが長い小説だと、そうは言っても同人雑誌では次の発表の機会がないに等しい。僕は、『日&月』という雑誌に発表した小説を、その後相当手を入れていますが、手元に残しておくことしかできません(個人サイトに一部アップしてはいますが、誰が読むんじゃい!)。そこで合評会を開いても、その批評には虚しさがつきまとう。それが従来の小説同人雑誌の悩みだったのです。それを短説は、長さの関係もありますが、画期的なシステムを生み出し、クリアーしたのです。それにはワープロの登場とコピー機の普及なしには考えられないのですが、芦原修二氏を短説にかりたてたそもそもの原動力はそこにあったと思われます。(実際、短説の最初の〈雑誌〉である『季刊短説』創刊号の編集後記にそのようなことが記されています。最近の会員はなかなか目にすることはできないでしょうが)。
 だから、年鑑も会を盛り上げようとか、会に属しているからとかいうことではなく、作品をよりよくするための一つのチャンスなのです。そのために設けられているといってもいいものです。芦原さんの〈自選作〉や喜多村蔦枝さんの〈他選作〉をご覧ください。月刊誌掲載からさらに推敲され、タイトルが変更されています。一方は片仮名から平仮名へ、一方は逆に平仮名から片仮名への、一見小さな変更のようにしか見えませんが、その効果は確実に違います。喜多村さんは〈自選作〉もタイトルを一度変更し、さらに意見を聞いて元に戻しています。
 今度の12月号、実は、関西座会からはなんと22作も集まって来ていたのですが、結局1作しか選べませんでした。理由は、どう考えてももう少し直しが必要だろうというものばかりだったからです。関東の座会ではあまり見られないようなユニークな作品が多く、それなりに面白いのですが、まったく勿体ないことです。逆に上尾座会は4作でしたが、2作採用しました。しかし、〈天〉に選ばれた作品は、かつて通信座会に出されもので、そこでの批評がまったく活かされていない(というより推敲されていない)ものだったので、不採用としました。これもいいところがあるものだけに、“まったく”勿体ない限りです。

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2006年11月21日 (火)

短説年鑑/平成17年(2005)の代表作

 昨日ようやく月刊『短説』の〈年鑑特集号〉が届きました。同人・会員の方々は相前後してお手許に届いていると思います。もう11月も下旬に入ろうかという今日この頃ですが、9/10月合併号になります。本来なら5月に出るところ、半年も遅れました。遅れた主因については言いません。編集というたいへんな作業をしたことがない人間に編集担当者を責めることはできません。ただ、編集システムに問題あり、というのだけははっきりしてきました。具体的なことはML座会で述べたのでここでは繰り返しませんが、システムといってもそんなに難しいことではなく、インターネットの活用ということなのですが……。
 さて、内容。僕は校正を担当したのですでに全容を知っていたわけですが、昨年のブログに倣って、メインコンテンツである巻頭の「2005年の代表作 他選集」の点盛り表を掲げておきます。
 
■2005年の代表作・他選集・点盛り表■
〈作品別集計〉
(天)玉   /西山正義 =22点
(地)誰何  /芦原修二 =13点
(人)セキララ/喜多村蔦枝=11点
(我)栗の花 /岩谷政子 =10点
 
(次点)
・ジョンジョロ/すだとしお
・登校日   /水南森
・豆腐    /福本加代
・写経    /米岡元子 
・かくれんぼ /道野重信
・コルサコフ嬢/桑井朋子
 
〈個人別集計〉
(天)芦原修二 (29点)
(天)西山正義 (29点)
(地)すだとしお(22点)
(人)喜多村蔦枝(20点)
  
・水南森(10点)・岩谷政子(10点)・福本加代(9点)・米岡元子(9点)・道野重信(8点)・桑井朋子(8点)
 
 なお、朱入れしたはずですが、僕の携帯電話のメールアドレスが間違ったままになっています。ほかにも直っていないところがありましたら、ご指摘ください。

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